2018年4月14日土曜日

カンタンLED調光回路

PWMでLEDの調光をする回路を作りました。ありあわせの部品でサッと工作。


2回路入りのコンパレータ(LM393)のうち1回路で三角波を作り、もう1回路でそれを適当な電圧と比較してパルスを作ります。ついでに、LEDをどっさり制御できるようFETにスイッチングをさせます。
上図中のRV1で周波数を約100Hzから300Hzまで、RV2でデューティ比を0%から100%まで変化させることができます。今回は実験用回路なので周波数も可変にしてみましたが、まあ単に調光するだけなら周波数は固定でいいでしょう。


基板の切れ端に組みました。
試しに、超高輝度青色LED(OptoSupply OSB56A5111A)を10個並べて制御してみます。LEDに流れる電流は合計で100mA程度でしょうか。電源は5V 3AのACアダプタです。


上の動画中でいじっているのはデューティ比だけです。周波数を変えても見た目には変化が分かりません。

最後に、上と同じ5V電源を使い50Ωの負荷をかけたとき(電流100mA)の負荷両端の波形を載せておきます。
特に問題ないようですね。ヨカッタヨカッタ

約100Hz, デューティ比25%

約100Hz, デューティ比50%

約100Hz, デューティ比75%

約300Hz, デューティ比50%

常時ON

常時OFF

以上です。

2018年4月10日火曜日

プリメインアンプのパワーアンプ化改造 (YAMAHA A-S801)

激安セパレートアンプ計画。
ヤマハのA-S801というプリメインアンプをパワーアンプ化します。

今まで、このアンプにはパーツ単位での改造をいろいろ施してきました。カップリングコンデンサをニチコンのFWからルビコンのPMLCAPに変えたり、帰還抵抗を金属箔抵抗(アルファ・エレクトロニクスのFLCX)にしたり…こんなことでも結構音は変わるものですね。
今回はパーツ単位の交換ではなくもう少し大規模な改造になりますが、必要に応じて簡単に元に戻せるような手法を取りたいと思います。

さて、このアンプの信号経路の大まかなブロック図(筆者作成: 間違いあるかも)は大体こんな感じです。クリックで拡大できます。



どうも必要以上にゴチャゴチャしているように見えるんですよね。
アナログスイッチIC、オーディオプロセッサICや安いオペアンプ、そして1段ごとに入っているカップリングコンデンサ。これらは製品を便利に(あるいは扱いやすく)してくれる反面、音質には間違いなく悪影響を与えていることでしょう。
最低限の機能だけ残して有象無象の回路は全部取っ払ってしまいたくなりますね。
こんなふうに…


しかし、これだとさすがに不便すぎる気がします。一応プリメインアンプとしての機能も残しておこうと考えたのでやめました。
そして考えたのがこちら。


CD入力とフォノ入力の基板を取り外し、その跡地に新たな入力端子とリレーを組み込みます。
これなら音量調整などの余計な回路をバイパスしてパワーアンプとして使えますし、従来通りプリメインとして使うこともできます。これでいきましょう。

さっそく取り外したCD&フォノ入力基板がこちら。


2mmピッチの16ピンコネクタで親基板と繋がっていました。


親切にも、親基板にはコネクタのピンアサインが書いてあります。
このコネクタを使って新しい基板を固定しリレーの駆動に必要な電圧をもらってきたいのですが、同じものの入手は難しそうです。秋月にある2mmピッチのピンソケットで代用することにします。

ところで上の親基板の写真からも分かる通り、CD&フォノ入力基板に供給されていた電源は±7Vです。オペアンプしか乗っていない基板なので、電圧を2倍くらいに上げたほうが音も性能も良くなるのでは?と思っていましたが、この電圧にはちゃんと意味がありました。隣の基板に載っているROHMのオーディオプロセッサICの動作条件が±6.5~7.5Vなのです。±7VというのはこのICと電源を共用しているために生まれた制約の結果でした。

…電源のコストダウンに少しがっかりしましたが、気を取り直して次に進みましょう。
新設する入力端子と既存端子の切り替え用リレーには5V駆動のEA2-5NCR(ラジオデパート3階で購入)を使用しました。親基板からもらってくる電圧が+7Vなので、手持ちのLDOを使って5Vに落とします。
まあ、抵抗をコイルと直列に入れてリレーに約5Vがかかるようにするという簡易的な方法でも良いと思います。
できたリレー基板はすぐアンプに取り付けてしまったので、基板単体での写真はありません。

さて基板はできましたが、リレーのコントロールはどうしましょう?
このアンプは入力をリモコンで切り替えられるようになっています。その信号を引っ張ってきて使えればカッコいいですが今回はそこまでやらず、アンプの背面にある余った穴(もとCD入力端子があったところ)にスイッチを取り付けて済ますことにしました。


この穴の直径は約10.5mmです。スイッチは6mmか12mmの穴に取り付けるように作られているものが多く、この穴に丁度よく取り付けられるものを見つけるのに少し苦労しました。結局採用したのはミヤマ電器のDS-282(門田無線で購入)。取付穴径10.2mmのオルタネート押しボタンスイッチです。

新設するRCAジャックを選ぶときにも穴の径に注意する必要があります。上の画像に写っているRCAジャック(私がいつも使っている安物)は小さすぎて固定困難だったので、ちょっと大きなものを買ってきてフォノ端子の跡地に取り付けました。確かトモカのC-60だったと思います。



そうそう、もうひとつ重要なポイントがありました。シャーシアースの取り方です。
アマチュアの自作アンプ界隈ではGNDをシャーシに落とすのは1か所というのが当たり前のようになっていますが、製品ではかならずしもそうではないようです。この機種では少なくともアナログ入力部の2か所でGNDがシャーシに落ちていました。そのポイントは、CD入力端子とTUNER入力端子の下のネジです。(ちなみに、PHONO入力端子付近のGNDは小さいCとRを介してシャーシに接続されていたりします。)

ということで、まずは私も元々の接続を踏襲して新設入力端子のGNDを直接シャーシに落としてみました。まあこれでも普通に動作はします。無音時のノイズは改造前と同じレベルです。
次に、やはりGNDループが何となく気持ち悪いので新入力端子のGNDをシャーシから浮かせてみました。すると、無音時のノイズが圧倒的に減ったことにすぐ気づきました。やはりGNDを2点でシャーシに落としてあったのは(少なくともノイズの面では)良くなかったようです。ツイーターに耳を当ててやっと「サー」という音がかすかに聞こえる程度のローノイズになりました。
ちなみに、ここで残る1か所のGNDも浮かせてしまうと保護回路が働いてアンプが動かなくなるので要注意です。

改造後の内部の様子。

入力には軽くLPFを入れました。

パワーアンプ直結入力を試してみると、プリメインアンプとして使った場合とは全く違う音に驚かされます。ザラザラした感じ、こもった感じが一掃され、霧が晴れたような音です。立体感もマシマシ!
特に低音の解像度アップは著しく、だらけていたベースがより明確に聞こえるようになりました(低音が強くなったという意味ではない)。
とにかく、今までコンデンサを交換したりしてチマチマ改造していたのは一体何だったのかと思えるほどの変化がありました。

現在は自作プリアンプと組み合わせて楽しんでいます。


2018年4月7日土曜日

RTL-SDR用 簡易アップコンバータの製作

数百円で買えるUSBワンセグチューナーを広帯域受信機として使う "RTL-SDR" が数年前から人気です。
しかし、元がワンセグチューナーなだけあって低い周波数(中波や短波)が受信できないのが欠点でした。そこで、簡単なアップコンバータを作ってみました。

回路図は下の通り。特に目新しい部分はありません。


定番ICであるNE612を使い、アンテナから入ってきた信号の周波数を50MHz上げる回路です。例えば1MHzの信号が入力されたら、51MHzの信号を出力します。
強力なFM/AM放送による混変調等を防ぐため、カットオフ約35MHzのLPFと約2MHzのHPFを設けました。LPFのコイルはアミドンのトロイダルコア T-50-6 に適当な線を8回巻いて作りました。HPFのコイルは手抜きで、マイクロインダクタです。このコンバータで中波を聞くこともあるでしょうから、HPFにはスイッチを付けてスルーできるようにしました。
フィルタ部以外の定数は適当に決めているので、特にこの回路図通りにする必要はありません。

ユニバーサル基板+銅箔テープによるベタGNDで作って、アルミケース(タカチ YM-100)に入れました。


回路が簡単なので基板はすぐできたのですが、例のごとくケース加工に時間を取られました。
入力端子はM型、出力端子はSMAにしました。
早速、SDRと組み合わせて使ってみます…が、なんとこの段階でRTL-SDRの紛失に気付いたので、SDRplay RSP1を用いてテストしました。RSP1はコンバータなどなくても長波から受信できるのですが…


810kHzのAFNを50.810MHzで受信しているところ。
アンテナがあまりにショボい(1mくらいの導線を屋内に置いただけ)ので中波放送くらいしか聞こえませんでしたが、きちんと動作していることは確認できました。
今度無線部室でまともなアンテナに繋いで試してみたいものです。

2018年4月3日火曜日

オーディオ用プリアンプの製作 (5) ケース加工&完成

もともとプリアンプのケースにはタカチのYM-250を使うつもりだったのですが、別筐体で作る予定だったヘッドホンアンプを内蔵することにしたのでより大きなケースが必要になり、YM-350に変更しました。秋葉原のエスエス無線にて購入。

できるだけ現物合わせをしながら慎重に加工していくだけですが、工夫したポイントだけいくつか紹介します。

まずはヘッドホンアンプ用の放熱穴。

ユニバーサル基板の穴をガイドとすればきれいに穴を並べることができます。これは、以前の工作で失敗した時にツイッターのフォロワーさんから教えていただいた方法です。
空気の通り道を意識して、放熱穴はケースの上面と底面の両方に用意しました。

次にLEDの取り付け方。
ブラケットLEDはあまり好きではないので、LEDの大きさにピッタリ合う穴をケースに開けて直接取り付けます。接着剤でLEDを固定しようと試みましたが強度不足だったので、ひと工夫。

基板の切れ端をロータリースイッチとケースの間に挟み込み、その基板にLEDを取り付けました。
余談ですが、最近のLEDは明るいのでパイロットランプとして使う場合の電流はごく小さくて済みます。今回使ったのはOptoSupplyのOSY5JA3Z74Aという品種で、5V電源に20kΩの電流制限抵抗をつけて電流を0.15mA程度に抑えていますが明るい室内でもじゅうぶん視認できます。


さらに、電源トランスの取り付け方にもひと手間かけました。
このアンプにはプリアンプ用・ヘッドホンアンプ用・制御用の3つのトランスを搭載しますが、これらを板が薄いYM-350に直接取り付けるとケースがトランスの重さで歪みがちになってしまいます。そこで、部屋に転がっていた適当なケース(多分LEAD社のもの。底板がないタイプ)を利用して補強してみました。


トランスの下は板が二重になり、ケースを手に持っても歪みをあまり感じなくなりました。側板を一部残しているので、静電シールド的な効果も期待できるかもしれません。
またまた余談ですが、ヒューズはトランスひとつごとに1本取りつけましょう。ヒューズを全体で1つにまとめてしまうと、回路の一部が故障した時にヒューズが切れない可能性が高くなります。

さて第1回の記事で作ったアッテネータの取り付けですが、高インピーダンスのラインをケース内であまり引き回したくないので、軸をアクリル製の棒で延長して配線が短くなるようにしてみました。

アッテネータを直接固定するL字のアルミ板には、上記のトランス補強用ケースから切り出したものを無駄なく使用。シャフト延長用のアダプタと軸受けはエスエス無線で購入しました。

ケース内部はこんな感じになりました。
入力はRCA2系統とXLR1系統、出力はRCAとXLR1系統ずつです。
画像右下の空きスペースはヘッドホンアンプ用ですが、まだ作っていない(というか、実は1つ作ったが音に納得できなかった)ので載せていません。XLRコネクタの配線もできていません(汗)
調子に乗ってフルバランスのアンプにしたものの、実はバランス入力のパワーアンプを持っていないことは秘密です。


ネットワークプレーヤーの上に仮置きして聞いてみました。
機器構成は以下の通りです。普段はネットワークオーディオなのですが、先日NASが故障し代替品がまだ届いていないため、二線級のPCオーディオシステムで試聴しました。


癖を出すような要素が少ないアンプなので、予想通り素直な音でした。
解像度や立体感は、プリメインアンプのボリュームを通していた頃と比べると圧倒的に向上しています。このランクのシステムとしては上出来なのではないかと思います。
無音時のノイズはツイーターに耳を当ててやっと聞こえる程度で、まったく問題ありません。

使い勝手も悪くないようです。アッテネータを回した時の音量変化は自然で、アナログボリュームと比べて不便になったという印象はありません。入出力のセレクタも、LED付きで状態を把握しやすくて良い感じです。
今後しばらく使ってみるとブラッシュアップすべき点も出てくるかもしれませんが、一旦ここで完成とします。

オーディオ用プリアンプの製作 (4) その他基板

安定化電源とアンプの基板を前回紹介しましたが、今回はその他の基板。
具体的には、電源の整流・平滑基板と入出力切り替え基板です。

こちらが電源の基板。


画像の左から、
制御用電源(安定5V)
プリアンプ用電源(非安定±21V)
ヘッドホンアンプ用電源(非安定±21V)
となっています。
いつの間にヘッドホンアンプなんて出てきたんだよ!と言われそうですが、実は製作途中で方針を転換して、別筐体で作る予定だったヘッドホンアンプを今回のプリアンプと統合することにしたのでした。
整流は全てショットキーバリアダイオードです。普通のシリコンダイオードと比べて突入電流に弱いので、データシートを見てじゅうぶん余裕がある品種を選ぶ必要があります。トランスが正負別巻線なので、整流も正負別にしてみました。
コンデンサはルビコンZLH, 日ケミKMG, 東信UTWRZを混ぜて使っています。オーディオ用電解コンデンサはあまり好きでないので使いません。まあ、今回は電源をすべて安定化するので平滑コンの品種による差はあまりないだろうと思いますが。

下の画像の細長い基板は入出力切り替えリレー基板。
入力切り替えには耐久性の高いリードリレーを使いました。
出力切り替えは普通のリレーですが、これは容量性の負荷を考慮したからです(リードリレーは容量性負荷に弱いらしい)。

この辺は特に工夫したところもなく、ごく普通です。
これで回路は大体揃ったので、ケース加工に入ります。

2018年3月31日土曜日

オーディオ用プリアンプの製作 (3) アンプ回路

ボリューム電源ができたところで、肝心のアンプ回路です。

最初は教科書的なディスクリートアンプを考えていたのですが…

こういうアンプは既に作ったことがあり、同じようなことを繰り返すのはちょっと芸がない気がしたので一旦保留。

かわりに電流帰還アンプを採用することにしました。
といっても、ディスクリートではなく手抜きでICを使います。

AD812という2回路の電流帰還オペアンプです。オーディオ用ではありません。
オペアンプと言っても普通の電圧帰還タイプとは似て非なるものであり、基本的に差し替えはできないと考えた方が良いでしょう。データシートをよく読んでから使わないとおかしなことになるかもしれません。オペアンプとしてはかなり高速・広帯域しかも高価格なので工作には気を使います。
このICを1chごとに1個使い、バランス構成のアンプとします。ゲインは1倍(バッファ)です。上流のDACの出力が2.2Vrms, 下流のパワーアンプのゲインが29dBもあるので、プリアンプでゲインを稼ぐ必要は全くありません。むしろパワーアンプのゲインが大きすぎるだろうと思いますが、これはまた別の話…


突然ですが基板ができました。前回の記事で紹介したディスクリートレギュレータをオペアンプの近くに配置してあります。レギュレータ部とオペアンプ以外は全てチップ部品を使っているので基板のオモテ面がすっきりしていますね。チップ抵抗は薄膜、コンデンサはPMLCAPで揃えました。
また、入出力は全てXHコネクタで繋ぐこととして、基板の取り外しが簡単にできるようにしています。これでメンテナンス性が向上するのはもちろん、アンプの筐体はそのままで基板だけ別のもの(例えばこの記事の最初で紹介したディスクリートアンプ)に取りかえて遊ぶこともできます。

メインの基板ができたので、残りはケース加工や配線などがメインになってきます。
次回の記事で完成まで書けるでしょうか?

2018年3月30日金曜日

オーディオ用プリアンプの製作 (2) 安定化電源回路

プリアンプに採用する安定化電源を検討します。

必要な条件は
① 約20V入力、15V出力
② 最大20mA程度の出力電流

電源の性能の指標はいろいろありますが、オーディオのプリアンプ用としてはどんな点を重視すべきでしょうか。必要な性能を意識しないと迷走しそうです。
例えば…今回は電圧がぴったり15Vである必要はありません。出力電圧が多少の温度特性を持っていても問題ないと思います。また、今回のプリアンプは電流の変動がほとんどないので、大きな負荷変動に対応する能力もほどほどで良さそうです。
逆に、商用電源のリプルが大きく残ったり電源回路自体が発振状態であったりすると当然まずいですね。電源自身が発するノイズが多いのも好ましくありません。
このような基本性能を確保しておけば、あとは好みで判断ということになります。

78/79シリーズの三端子レギュレータは簡単ですが、性能も音もあまり良くないし何より面白くないのでまず候補から外します。
本当はいろいろな電源回路を作ってみて比較すればよいのですが、そこまでの根気も時間もないので、音が良いとしてネット上で紹介されている回路やいろいろなメーカー製アンプの回路を調べ、LTspiceで様々なシミュレーションをやってみました。
今回検討した回路をいくつか紹介します。必要な電圧・電流や重視する特性によって最適な定数は違うので、ここではあえて定数を載せません。


・よくある無帰還電源

自作アンプでもメーカー製アンプでもよく使われているタイプです。出力インピーダンス等の性能はあまり良くないですが、音には定評があるようです。


・オペアンプを使った電源
「定本 トランジスタ回路の設計」で低雑音出力の電源として紹介されており(第10章の図18)、高級なメーカー製アンプの回路図でも時々見かけるタイプです。リプル除去率・出力インピーダンスなどの性能はピカイチですが、定数の設定によっては不安定になりやすいようです。
高性能のポイントはオペアンプの電源を安定化後の部分から取っていること。下の図は某Tブランドの30年ほど前のプリアンプの電源回路ですが、やはりオペアンプの電源が安定化されていて根本的には上の回路と似たものです(回路図の流れが右から左になっていることに注意)。



・「通電してみんべ」さんの電源

自作オーディオ界隈で有名なブログ「通電してみんべ」にてよく採用されている電源回路。絶対的な性能こそ上のオペアンプ電源に負けるものの、素直な特性と安定性が特長です。
部品点数が少ないのも良いですね。


・某Y社のアンプの電源

某メーカーが好んで採用しているシャントレギュレータです。性能は定電流回路に大きく左右されますが、高い周波数まで素直な特性です。


・某L社のアンプの電源(おまけ)

1980年代のプリアンプに使われていた回路です。
部品点数が多くて面倒なので検討しませんでしたが、ディスクリートで差動増幅を組むという気合の入ったものです。


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これら様々な回路について検討した結果、「通電してみんべ」さんで紹介されている回路を使うことに決めました(シャントレギュレータと迷った)。出力に大容量の電解コンデンサを入れなくても広帯域で低い出力インピーダンスを実現でき、安定性も高そうで作りやすいです。
具体的には下のような回路にしました。
2mAのCRDを使わず1mAのものを並列にしているのは定電流特性をよくするため…というのは後付けの理由で、本当は1mA 1本で製作してから追加したためです。
ノイズを減らし温度特性をよくするため、15V程度のツェナーダイオードを使わず4.7Vを3直列にしています。ツェナーダイオードの電圧+Q7のVbeが出力電圧になります。

出力インピ―ダンス特性の例です。

超低インピーダンスというわけではないのですが、300kHzくらいまで一定です。定電流回路の電流を大きく設定すればもっと下げられますが、電源回路自体の消費電力が増えるので程々にします。
数百kHz以上でインピーダンスがどんどん下がっているのは出力コンデンサの性質によるものです。この辺は使うコンデンサの種類によるので、実際どうなっているか正確には分かりません。
また、出力のトランジスタは主にコレクタ損失とコレクタ電流に気を付けて選ぶ必要があります。今回はごくごく小電流なので2SC2240で十分です。

さて、このレギュレータは部品点数が少ないので、ちょっとがんばって三端子化してみました。基板上のレイアウトの自由度を確保しつつ、レギュレータを負荷の直近に配置するためです。

※この段階ではまだCRDが1本です。

上の画像の右側が試作品、左側がアンプに使う小型化改良版です。両面ノンスルーホール基板を3×3穴に切って使い、両面を使ってなんとか全ての部品を詰め込みました。出力コンデンサはさすがに外付けですが。

+15V出力と-15V出力のものを2つずつ作って並べてみました。またしても一番右は試作品です。
ブレッドボードで安定に動作することも確認しました。今回のプリアンプではこれを採用することにします。