2021年9月18日土曜日

ES9028PROを使ったDACの設計と製作

ESS社のES9028PROを1個使ったオーディオ用DACを作りました。

ESSのDACというとフラッグシップES9038PROが注目されがちですが、ES9028PROは9038PROとほぼ同じ仕様で出力電流だけが1/4となっており、回路設計がやり易いのが嬉しいところです。今回は簡単な非同期のSlave modeで動かしています。

2021年8月10日火曜日

ラズパイで作る小型ネットワークオーディオプレーヤー

 ラズパイを使って、デジタル出力専用のネットワークオーディオプレーヤーを作りました(下の写真の最上段)。USBメモリやNASに入っている音楽を再生したり、ウェブラジオを聞いたりできる便利な機器です。


2021年7月26日月曜日

TPA3244×2 D級オーディオアンプ

 TPA3244を1チャンネルにつき1個使ってステレオアンプ基板を作りました。最近話題のALLPCBの無料基板です。


出力LPFのインダクタはデジタルアンプ用として売られているサガミエレクの7G14Cです。
表面実装フィルムコンデンサとしてPMLCAPとECHUを使っています。本当はサイズの小さいPMLCAPに統一したかったのですが、入手性の都合で二種混合になりました。

回路図は下の通り(クリックで拡大)。ほぼデータシート通りです。
2個のTPA3244の13, 14ピンをそれぞれ接続してクロックを同期させています。


もっと大きな回路図の画像はこちら→https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjcOyqzTPu_-FbAc1rlf6N8VoyDHScE7duL4eOu-OMQsE12o0UWwH56ef08mZrLtnO0yFk9sA8sAXE9wVHjID9-EdBcfwoB2qEmi22rp-5pYjkHVj15DSTXahX1ovy0kW9dMf3oSg98a7U/s3162/TPA3244_2.png

実家用に、AK4495 DAC・TPA6120ヘッドホンアンプと組み合わせてコンパクトにまとめました(内部配線が多すぎ&ぐちゃぐちゃで恥ずかしい...)。


発熱が多いので放熱は必須です。私はクールスタッフ(放熱フィルムの一種)を通じてアルミケースに熱を逃がしています。

音が案外好みだったので自分用にも1台作ることにしました。

2021年6月22日火曜日

MMBFJ310の2パラプッシュプルゲート接地アンプ

高周波用JFET MMBFJ310を4個使って2パラプッシュプルのゲート接地アンプを作ってみました。

中華通販で買ったバリキャップ 1SV149 を測定してみた

AliExpressでバリキャップ 1SV149を15本買いました。 送料込みで1本あたり32円ほど。

商品説明の画像はおそらく東芝製の本物ですが…



届いたのはどうもそれとは違う物。


正式なセカンドソース品か単なる偽物かは分かりませんが、マーキングやパッケージ形状が東芝製とは異なるように見えます。

まあ、AliExpressに本物の半導体を期待するほうが間違っているので、ここまでは想定の範囲内です。
これが本物の1SV149の代替として使えるかどうか知るために、逆電圧と容量の関係を調べることにします。

2021年2月12日金曜日

自作30dBアッテネータ

 チップ抵抗とFCZ基板の切れ端を使って30dBのアッテネータを作りました。

30dB ATT


100Ωと75Ωを使った約10dBのアッテネータを3つ重ねたものです。ありあわせの物で作ったので抵抗は2012と3216が混在しています。

600MHzまではキレイな特性を示していますが、それより上は若干通り抜けてしまっている模様。

特性改善のためシールドなどをいろいろ試しましたが、安定した結果が得られなかったのでやめました。GHz帯ともなると適当に作ったのではどうにもなりませんね。今の私の用途にはVHFまで使えれば十分なので、まあこれでいいでしょう(妥協の産物)

BF998アンプ

 デュアルゲートFET BF998を使った50Ω入出力の狭帯域アンプ。

BF998 amplifier

ユニバーサル基板にガバガバ実装(よくない)


BF998 amplifier - schematic

ドレイン電流は10mA程度です。100Ωのソース抵抗を入れると3mA程度まで下がってしまいます。

第2ゲートを電源電圧まで持ち上げたときの最大ゲインは約31dBで、3dBの帯域幅は2MHz程度です。


第2ゲートをGNDに落とすとゲインは8dB


デプレッション型なので、この回路では第2ゲートをGNDに落としても多少のゲインがあります。NXPのデータシートにあるように第1ゲートにもバイアスをかけておけば大分可変範囲が広がるでしょう。

同調周波数での入力のSWRは1.4程度と良好です。


IFアンプに使えそうです。

2021年2月7日日曜日

BGA420を使った可変ゲインアンプ

 秋月電子で扱いのある汎用広帯域アンプ BGA420 (Infineon) はDC3-5V動作で50Ω入出力と使いやすそうなICです。これにAGCをかけられたら受信機への採用に便利だなと思い、ゲインをうまく変化させられるか試してみました。

データシートを見たところ中身はバイポーラトランジスタ1石(+バイアス回路等)のようだったので、入力端子の電圧を変化させてゲインの変化を見るのが良さそうです。


まず、定数以外データシート通りの基本的な回路をユニバーサル基板の切れ端に組んで-40dBmの入力を与えました。




200MHz程度までゲインはほぼ一定の23dB程度となりました。実装と部品定数の関係でこれより上はまともな特性が得られなかったので省略します。この基本回路では、BGA420の入力端子のDC電圧は0.89Vでした。


次に、AGCを想定して入力端子に単純なバイアス回路を取り付け、入力端子電圧と100MHzでのゲインの関係を調べました。



入力端子電圧0.8-0.9Vで0-20dBのゲイン変化が見られました。0.9V以上に電圧を上げてもゲインは増加しませんでした。最大ゲインが基本回路より3dB低いのは追加したR1が小さいせいと思われます。

なかなか調整がシビアですが、とりあえずこの方法でゲインを変えられることは分かりました。


もっとシンプルに、下の回路でバイアスを変える方法もあります。


RV2を2-5kΩ程度の範囲で動かすと0-23dBの間でゲインが変化しました。


ここまで、BGA420を可変ゲインアンプとして使う方法を2種類試しました。これでこのICの使い方の幅が広がりそうです。

2021年2月4日木曜日

SIGLENT SVA1015X スペクトラム&ベクトルネットワークアナライザを買った

 SIGLENTの正規販売代理店のアドウィンオンラインショップでSVA1015Xを買いました。175,780円、送料無料。

SIGLENT TECHNOLOGIES社は深圳のメーカーで、某T.L.社など有名メーカーの測定器のOEMも手掛けているようです。今回購入したSVA1015XはTG付きのスペアナ(9 kHz - 1.5 GHz)にVNA機能も載せた欲張りセットの測定器です。

在庫が無く中国から取り寄せてもらったため、注文から到着まで約1か月かかりました。二重の段ボール箱+大量の梱包材という丁寧な包装で届きました。

SIGLENT SVA1015X - 箱


SIGLENT SVA1015X - 開封

付属品はソフトのCDと簡単な取扱説明書、電源ケーブル、USBケーブル。

SIGLENT SVA1015X - 付属品

RIGOLのDS1054Zと同じくらいのサイズだと勝手に思っていたら一回り大きかったので置き場所に苦労しました。SVA1015Xのサイズは393 x 207 x 116.5 mm, 画面は10.1インチのタッチパネルです。

SIGLENT SVA1015X と RIGOL DS1054Z

VNAモード。

SIGLENT SVA1015X - VNA

スペアナモードでFM放送を見ているところ。AM/FMを復調して本体前面のイヤホンジャックから音声を出力する機能もあるようです(まだ試していない)。

SIGLENT SVA1015X - スペアナ

この機種…というよりスペアナ自体あまり使い慣れていないので、性能や機能の詳しい紹介はまた後日とします。

これを使って作りたいものがいろいろあり、今年度中にひとつは完成させられればいいなと思っています。

AliExpressで買ったアッテネータ

 AliExpressで10dBアッテネータを2つ買ってみました。1個あたり462円で送料無料。注文から約半月で届きました(これは早いほうです)。

 


あえて商品ページのURLは貼りませんが、検索すると同じようなものは沢山出てきます。

公称スペックは 50 Ω, 耐入力 2 W, DC-6 GHzでSWR≦1.2ということになっています。コネクタは片方がSMA-P、もう片方はSMA-Jです。

スペアナで実測したところ、測定上限の1.5 GHzまでは特に問題なく使えそうでした。


まともなメーカーの製品の1/10以下という価格なので、これはお買い得でした。
あとは耐久性がどうか…すぐ錆びるようなことがなければ良いのですが。