2021年6月22日火曜日

中華通販で買ったバリキャップ 1SV149 を測定してみた

AliExpressでバリキャップ 1SV149を15本買いました。 送料込みで1本あたり32円ほど。

商品説明の画像はおそらく東芝製の本物ですが…



届いたのはどうもそれとは違う物。


正式なセカンドソース品か単なる偽物かは分かりませんが、マーキングやパッケージ形状が東芝製とは異なるように見えます。

まあ、AliExpressに本物の半導体を期待するほうが間違っているので、ここまでは想定の範囲内です。
これが本物の1SV149の代替として使えるかどうか知るために、逆電圧と容量の関係を調べることにします。


バリキャップにDCバイアスをかけて容量を測定するために、下のような治具を作りました。


ユニバーサル基板の切れ端に実装しました。こんなゴミのような基板のカケラも取っておくと時々役立ちます。


LCRメータはDER EEのDE-5000です。ファンクションジェネレータ (YOKOGAWA FG110) を電源として使います。バリキャップの逆電流は無視して、ファンクションジェネレータの出力電圧設定値=バリキャップの逆電圧とします。0.33uFのコンデンサはLCRメータのDCカット用なので、測定するバリキャップの容量より十分大きければ何でもOKです。

0Vから10Vまで2V単位でDCバイアスを変えながら100kHzで容量を測定した結果が下図です。用いたデータは治具の浮遊容量1.2pFを引いた値です。


データシートと比較するなら1Vでも測定すべきでしたが、ここは迂闊でした(測定周波数も違うのでどのみち同条件にはなりませんが)。

とにかく、これだけ見てもしょうがないので、東芝の1SV149データシートの図と重ねて比較しましょう。縦軸が対数なので要注意。

動くGIF画像にしてみました。
実測した特性はデータシートとなかなかよく一致しているのではないでしょうか。厳密にいえばデータシートより大きめの容量を示す個体が多く、8Vでの容量がデータシートの最大値を若干上回っているものがあるのですが、測定条件も違いますし不問とします。
Qなど他の特性は評価していませんが、ちゃんと1SV149として使えそうです。

結論

AliExpressで買った怪しげな1SV149の容量-逆電圧特性はデータシートに示された特性に近く、1SV149として使えそうである。


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