2021年2月7日日曜日

BGA420を使った可変ゲインアンプ

 秋月電子で扱いのある汎用広帯域アンプ BGA420 (Infineon) はDC3-5V動作で50Ω入出力と使いやすそうなICです。これにAGCをかけられたら受信機への採用に便利だなと思い、ゲインをうまく変化させられるか試してみました。

データシートを見たところ中身はバイポーラトランジスタ1石(+バイアス回路等)のようだったので、入力端子の電圧を変化させてゲインの変化を見るのが良さそうです。


まず、定数以外データシート通りの基本的な回路をユニバーサル基板の切れ端に組んで-40dBmの入力を与えました。




200MHz程度までゲインはほぼ一定の23dB程度となりました。実装と部品定数の関係でこれより上はまともな特性が得られなかったので省略します。この基本回路では、BGA420の入力端子のDC電圧は0.89Vでした。


次に、AGCを想定して入力端子に単純なバイアス回路を取り付け、入力端子電圧と100MHzでのゲインの関係を調べました。



入力端子電圧0.8-0.9Vで0-20dBのゲイン変化が見られました。0.9V以上に電圧を上げてもゲインは増加しませんでした。最大ゲインが基本回路より3dB低いのは追加したR1が小さいせいと思われます。

なかなか調整がシビアですが、とりあえずこの方法でゲインを変えられることは分かりました。


もっとシンプルに、下の回路でバイアスを変える方法もあります。


RV2を2-5kΩ程度の範囲で動かすと0-23dBの間でゲインが変化しました。


ここまで、BGA420を可変ゲインアンプとして使う方法を2種類試しました。これでこのICの使い方の幅が広がりそうです。

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