2020年7月14日火曜日

電子負荷の設計と製作 (1) 概要

ちょっとした電子負荷を自作したので紹介します。
主な特徴
・最大40 V, 4 A
・定電流・定抵抗・外部入力の3モード
・過熱・過電流・過電圧保護回路内蔵
・温度制御ファン×2
・USB接続でPCにデータ送信可能

外観
ケースにタカチのYM-180を使ってコンパクトに仕上げ…たつもりでしたが、外付けヒートシンクとファンのせいであまりコンパクトには見えなくなってしまいました。


LCDの上に160 Wと書いてありますが、これは単に40 Vと4 Aをかけただけの値で、実際に160 Wの連続入力に耐えられるかどうかは怪しいところです。自宅には40 V, 4 Aを出力できる電源がないので試験できていません。

背面・底面はこんな感じです(下図)。


操作性や液晶画面の視認性を良くするため、ケース底面にはタカチのチルトスタンド CT-2 を取り付け、パネル面を上に向けられるようにしてみました。これは実際に便利で、しかもカッコいいのでおすすめです。
また、底面には小さいファンがひとつ付いており、底面から空気を吸い込んで背面の穴から排出します。

動作
上記の通り定電流・定抵抗・外部入力の3モードを備えています。定電流モードでは1 mA単位で4 Aまで4000ステップ、定抵抗モードでは約10 Ωから約1 kΩまで127ステップで設定できます。定抵抗モードは設定値が中途半端でしかも間隔がリニアではないので若干使いづらいですが、回路の都合で妥協しました。


緑のロータリースイッチでモードを設定し、その左のロータリーエンコーダで電流/抵抗値を設定します。ロータリーエンコーダの左下の小さいタクトスイッチを押しながらエンコーダを回すと、設定値が10倍の速さで変化します。

入力電流が4.04 A以上、または電圧が40.4 V以上、またはFETの温度が90℃以上になると保護回路が働いて入力を切り離し、ブザーと赤LEDの点滅で警告を発します。


筐体の上下についているファンは終段のFETが50℃以上になると回り始め、45℃以下になると止まります。

次回は中身の回路について。

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