2022年4月16日土曜日

音声をデジタル出力できるDSPラジオを作った

Si4734というDSPラジオICを使って、デジタル音声を出力できるFMラジオを作りました。

狙いは、Si4734の内蔵DACの代わりにオーディオ用DACを使うことによる高音質化です。


Si4734のブロックダイアグラム



操作系は最小限で、電源スイッチ・選局モード(メモリ/マニュアル)切替スイッチ・チューニングダイヤル・ボリュームダイヤルのみ。
LCDや最近流行りのOLEDディスプレイも使わず、周波数表示はシンプルな7セグLEDにしました。
ケースはタカチのYM-150です。


音声出力はSPDIF, HDMIコネクタを使った差動I2S, アナログの3系統です。出力切替はなく、常に3系統同時出力です。デジタル出力は標準的な48kHz/16bitです。

ダイヤルでのボリューム調整はアナログ出力に対してのみ有効です。デジタル出力のボリューム調整は後段のDACかアンプで行うことを想定しています。


上の図が全回路図です(大きなサイズで見るにはこちらをクリック)。

WM8804をI2SマスターとしてSi4734にBCK, LRCKを供給します。供給されたクロックに合わせてSi4734が出すデータをWM8804で受信し、SPDIFに変換します。
I2SをLVDSとしてHDMI端子から出力する回路も付いています(私の自作オーディオ機器では標準装備のインターフェース)。
制御用のマイコンは最近お気に入りのSeeeduino XIAOです。


PCBは、メイン基板(4層)と7セグ基板(2層)の2枚構成です。


適当にベランダに出したダイポールアンテナを接続したら、15局を安定して受信できました。
自作DAC自作アンプと組み合わせて高音質でFMラジオを聞けるようになり満足しています。

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