最近、4MHzの発振回路がどうしても発振しないなあと悩んでいたのですが、最終的に4MHzが自分のDMMの測定可能周波数を大きく超えていることに気づきました。DMMのスペックを1ケタ勘違いしていたようです。
で、その発振回路を何に使うかは置いといて、今日は別の話です。
SHARPの1bitデジタルアンプを搭載したミニコンポ(CD再生不可のジャンク)を入手しました。SD-CX9という機種です。
画像の上段がSD-CX9 |
この1bitデジタルアンプというのはなかなかおもしろいのです。一般的なD級アンプはPWM(パルス幅変調)なのですが、この1bitアンプはその名の通り1bitのPDM(パルス密度変調)を使っています。DSDという音楽ファイルの形式がありますが、あれと同じですね。具体的にはアナログの入力信号の微分値の大きさ(傾き)をパルスの頻度で表すということです。たぶん。
SHARPは1998年に1bitアンプを発表し翌年には発売しましたが、2006年の製品を最後にこの1bitアンプをやめてしまったようです(というか、オーディオ事業自体ほぼやめてしまった)。
ボリューム操作部の"⊿Σ 1BIT TECHNOLOGY"の文字がそそりますね^ ^ |
さてこの個体、経年劣化のためかCDが読み込めないという故障はありますがアンプとしての機能は正常のようです。早速AUX端子を使って試聴してみました。…が、異常に低域が盛り上がっています。明らかにイコライザがかかっている感じです。いろいろ調べたところ、どうもこの機種で低音ブーストを解除するにはリモコンの操作が必要らしいのですが、残念ながら私が入手した時点でリモコンは失われていました。
このままでは使い物にならないので、とりあえずフタを開けてみましょう。
メイン基板は両面基板でなかなか立派な感じです。この基板の下にCDプレーヤー、MDプレーヤー、ラジオチューナーの各モジュールと電源トランスが隠れています。そして画像右下のシールドされている部分が1bitアンプのモジュールです。
イコライザーはこの1bitモジュールより前の段でかかっているでしょうから、1bitモジュールに直接信号を入れればフラットな特性の出力が得られるだろうと考えました。
そこで1bitモジュールの入力を探って信号を入れてみると…思った通りイコライザの影響は無くなりました。ここでようやく音質評価ができる段階になったわけですが、どうも思ったより良くありません。ユルい、ぬるい音という感じで、封を開けたまま1週間放置したキャラメルコーンを食べた時のような何とも言えない気持ちになります。
ここで1bitアンプに対する興味が失われかけたのですが、まあ参考用にでもと思いもう少し探ってみることにしました。
次回はこのモジュールの特性や回路をすこし調べてみます。
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