2018年11月19日月曜日

アクティブスピーカーの自作 (2)

今回は塗装について少し、そしてスピーカーに内蔵するアンプとDACについて。



前回の記事はこちら↓
アクティブスピーカーの自作 (1)

MDFは段ボールのような色で少々味気ないので、塗装をします。色付きの水性ニスを3度塗りしました。ニスはダイソーで買った安物ですが、なかなか渋い色に仕上がりました。刷毛の跡が木目のように見えるのは怪我の功名というべきか(本来MDFに木目はありません)。


塗装の乾燥を待つ間にDAC&アンプ作りを進めます。
押し入れを探して発見したNFJのPCM2704基板と中華TPA3118基板を使うことにしました。どちらもかなり前に買ってちょっと音を出して放置していたものです。ゴミと言われようが捨てずに取っておけばいいこともあるものですね(こうして部屋がジャンク品で埋まっていく)。
ケースは定番のタカチ YM-150です。


入力はUSB, RCA, ステレオミニの3系統と欲張りました。
各入力から入ってきたステレオの音声信号は、ロータリースイッチで選択されたあと10kΩの抵抗2本で合成されてモノラルとなり、ボリューム(A10kΩ)を通ってアンプに入ります。
アンプの電源は12VのACアダプタ、DACの電源はUSBバスパワーです。本当はDACの電源もACアダプタから取った方が良さそうですが、GNDの引き回しが若干面倒になるので妥協しました。

そして、またしてもいきなり完成後の画像です。途中経過の撮影はつい忘れがちになります…

今回はケースをエンクロージャーに密着させる都合上、基板を固定するためにケースにネジでスペーサーを取り付けることができません。そこで、アンプ基板は両面テープで直接ケースに固定し、DAC基板にはペテットを使用しました。ケースは木ネジでエンクロージャーに取り付けてあります。

さて、DACはほぼ基板の仕様通りのつくりですが、アンプ基板の方はいろいろと改造や部品の追加をしています。下に回路図を示します。DAC部は省略しました。

まずはゲインの変更。TPA3118では、2本の抵抗の組み合わせでゲインを決められます。今回使った基板では元々32dBにセットされていますが、これは高すぎるので20dBに変更しました。

次に電源の電解コンデンサの交換。元々は正体不明の330uF/25Vが4つ付いていましたが、よく分からない電解コンは怖いので、これをニチコンKW 1000uF/50V 2つに取りかえました。特にKWというコンデンサが好きなわけではありません。偶然部品箱に在庫があったから使っただけです(これはツンデレではなく本当)。

さらに、出力LPFの見直し。もともとついていたLPFの定数はTPA3118のデータシート通りでしたが、これは全て取り外しました。そして、今回使うユニットのインピーダンス特性をできる限り忠実に再現した等価回路を使ってLTspiceで計算しなおした最適な定数を採用しました。定数変更のついでに部品もグレードアップしようということで、コンデンサはセラミックからフィルムに、インダクタは正体不明の小型SMD品から東光のデジタルアンプ用インダクタ A7503AY-100M に交換しました。

他にも、入力カップリングに付いていた特性の悪そうなセラミックコンデンサをPMLCAPに交換、電源にEMIフィルタ(村田 BNX012-01)を挿入、電源ON時のノイズ防止のためのMUTE回路(2SA1015使用)を追加…
ありあわせのものでできるだけササっと作ろうと思っていたのですが、ついつい色々と手を加えてしまいました。

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ここまででおおむね完成です。改めて全体像を。

どうでもいいことですが、真四角のはずのスピーカーが上の2枚の画像ではかなり歪んで見えますね。カメラのレンズが良くないようです。

このスピーカーをしばらく鳴らしてみると、欠点がいくつか見つかりました。次回はその修正について。
アクティブスピーカーの自作 (3) 完結編

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