2020年5月7日木曜日

KT0915 名刺サイズDSPラジオの製作 (1) 概要

aitendoで売られているDSPラジオIC KT0915を使って中波/短波/FM放送が聞ける名刺サイズのラジオを自作したので紹介します。




主な仕様

受信周波数
中波: 531~1710 kHz (9/1 kHz ステップ)
短波: 1710~30000 kHz (5/1 kHz ステップ)
FM: 76~108 MHz (100 kHz ステップ)


出力端子
ヘッドホン端子(ステレオミニジャック)

スピーカー
直径38 mm, 8Ω, 1個

電源
単4形乾電池 3本 または
外部電源 (5 V, USB microB 端子)

寸法
約91 x 55 x 26 mm (突起部を含まず)

質量
約 103 g (電池を含まず)
約 137 g (電池を含む)

消費電流
約26 mA (FM受信・イヤホン・ボリューム最小)
AM受信はここに+2 mA
スピーカー出力は+3mA
LCDバックライト点灯で+4.5mA


各部の名称と働き


① ヘッドホン端子 (ステレオミニジャック)
この端子にヘッドホンを接続するとスピーカーからの音声出力が自動的にOFFになり、ヘッドホンでラジオを聞くことができます。

② ボリュームつまみ

③ 中波・短波アンテナ切替スイッチ (バーアンテナ/外部アンテナ)

④ 中波・短波用外部アンテナ端子 (ミニジャック)

⑤ FM用外部アンテナ端子 (ミニジャック)
この端子に外部アンテナが繋がっていないときは、ヘッドホンのケーブルをアンテナとして使用します。FMを受信するときは、外部アンテナかヘッドホンのどちらかを接続する必要があります。

⑥ 液晶画面
8文字×2段の液晶画面です。通常は上段左に受信中のバンド、上段右に信号強度 (RSSI) 、下段に受信周波数を表示します。

⑦ 選局つまみ (レバースイッチ)
中波・短波を受信しているときこのスイッチを上下に軽く倒すと、受信周波数が1 kHzステップで変わります。深く倒すと中波は9 kHz, 短波は5 kHzステップになります。
FMを受信しているときは、倒す角度にかかわらず100 kHz ステップで受信周波数が変わります。
このスイッチを押し込むと、ディスプレイのバックライトが3秒間点灯します。

⑧ 電源切替スイッチ (電池/外部電源)

⑨ 外部電源端子 (USB microB)

⑩ 電源ボタン
長押しで電源ON/OFFができます。
電源を切る際には受信周波数や各種の設定をメモリ (EEPROM) に自動で保存するため、電源を入れなおすたびに受信周波数などがリセットされる心配はありません。

⑪ バンド切替ボタン
このボタンを押しながら選局つまみを操作すると、バンドが切りかわります。

⑫ 周波数スキップボタン
このボタンを押しながら選局つまみを操作すると、選局ステップが中波では90 kHzに、短波・FMでは1 MHzになります。
このボタンとバンド切替ボタンを同時に長押しするとロックモードのON/OFFができます。ロックモードでは液晶画面上段に "L" と表示されてボリュームと電源OFF以外の操作ができなくなり、誤操作を防止できます。
⑬ メモリ呼び出しボタン
このボタンを押しながら選局つまみを操作すると、メモリに登録された局のみを選局します。LCDには登録された放送局名を表示できます。

⑭ バンド幅切替ボタン
中波・短波の受信中にこのボタンを押しながら選局つまみを操作すると、受信帯域幅が切り替わります (4/8/12 kHz)。

デモ動画をYouTubeにアップしました。
字幕で解説をしているので、字幕ONでご覧ください。




次回から、このラジオの設計と製作に関して書いていく予定です。

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