2020年10月1日木曜日

自作ブッダマシーン

仏教音楽やお経を再生する装置、いわゆる「ブッダマシーン」… 主に中国で製造販売されているようですが、日本でもその独特な雰囲気に惹かれて買い求める人が少なくないとか。

参考記事: 

念仏を唱え続ける機械「ブッダマシーン」の世界を一気に知る (デイリーポータルZ)

なぜ今、ブッダマシーンを買うのか (ASCII.jp)

AliExpressでも下画像のように多種多様なブッダマシーンが販売されています。



しかし私は極力既製の電子機器を買わない主義です。ここはひとつブッダマシーンも自作できないかな?と調べてみると、なんとM-F344というブッダマシーン専用ICを発見したので早速Aliで注文してみました。

2個セットで200円、注文から約20日で到着しました。



約19 x 12 mmの小さな基板にベアチップ実装のICが載ったモジュールです。ピン間隔は2.54 mmより狭く2 mmより広いという謎仕様でした。

このICを使って私が作ったオリジナルブッダマシーンがこちらです(動画付き)。



ただ音声が流れるだけでは地味すぎるので、フルカラーLEDを使ってサイケデリックな雰囲気を出してみました。なかなか気に入っています。



秋月のC基板 (72×47 mm) を使い、単4×3の電池ボックスを背面に背負わせてコンパクトに仕上げました。


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回路について解説します。

このICの使い方はごく簡単で、電源・スピーカー・タクトスイッチ2個を接続するだけです。




電源は3.0-4.5 Vと指定されています。今回はフルカラーLEDの都合により乾電池2本では電圧が足りないので、単4乾電池3本で動かしています。新品の電池を使うと4.5 Vを若干超えてしまいますが、まあ大丈夫でしょう。
電源のパスコンを省略すると正常に動作しない場合があるので要注意です。私は47μFの電解コンデンサを付けています。

A0, A1ピンは選曲用のピンで、プルダウンされています。A0をHIGHにすると次のトラック、A1をHIGHにすると前のトラックに移ります。電源を入れると必ず1曲目から再生が始まり、A0かA1を操作しない限り延々と同じトラックがループ再生される仕様です。

出力はPWM(いわゆるD級アンプ)です。8 Ωのスピーカーを直接駆動できます。スイッチング周波数は約32 kHzで、音楽再生用の本格的なD級アンプに比べるとかなり低めです。
下図は出力波形です(上段: pin 1, 中段: pin 3, 下段: pin 1 - pin 3間)。



皆さんもブッダマシーンを自作して高徳の工作マニアを目指してみてはいかがでしょうか。
以上、使いみちに困る小ネタ工作でした。


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