2018年4月7日土曜日

RTL-SDR用 簡易アップコンバータの製作

数百円で買えるUSBワンセグチューナーを広帯域受信機として使う "RTL-SDR" が数年前から人気です。
しかし、元がワンセグチューナーなだけあって低い周波数(中波や短波)が受信できないのが欠点でした。そこで、簡単なアップコンバータを作ってみました。



回路図は下の通り。特に目新しい部分はありません。


定番ICであるNE612を使い、アンテナから入ってきた信号の周波数を50MHz上げる回路です。例えば1MHzの信号が入力されたら、51MHzの信号を出力します。
強力なFM/AM放送による混変調等を防ぐため、カットオフ約35MHzのLPFと約2MHzのHPFを設けました。LPFのコイルはアミドンのトロイダルコア T-50-6 に適当な線を8回巻いて作りました。HPFのコイルは手抜きで、マイクロインダクタです。このコンバータで中波を聞くこともあるでしょうから、HPFにはスイッチを付けてスルーできるようにしました。
フィルタ部以外の定数は適当に決めているので、特にこの回路図通りにする必要はありません。

ユニバーサル基板+銅箔テープによるベタGNDで作って、アルミケース(タカチ YM-100)に入れました。


回路が簡単なので基板はすぐできたのですが、例のごとくケース加工に時間を取られました。
入力端子はM型、出力端子はSMAにしました。
早速、SDRと組み合わせて使ってみます…が、なんとこの段階でRTL-SDRの紛失に気付いたので、SDRplay RSP1を用いてテストしました。RSP1はコンバータなどなくても長波から受信できるのですが…


810kHzのAFNを50.810MHzで受信しているところ。
アンテナがあまりにショボい(1mくらいの導線を屋内に置いただけ)ので中波放送くらいしか聞こえませんでしたが、きちんと動作していることは確認できました。
今度無線部室でまともなアンテナに繋いで試してみたいものです。

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