この機種の設計はリレー交換など全く考慮していないようで、けっこう面倒な位置にリレーが付いています。
リレーをまたぐようにスピーカー端子がハンダ付けされており、リレー交換のためにはまずスピーカー端子を全部外す必要がありました。
やれやれ…
このアンプで使われているリレーは松下のJC2aD-DC24Vというものですが、とっくに廃品種となっています。ネットで検索すると、代替品としてオムロンのG4W-2212P-US-TV5というリレーを使っている方が多いようです。私も秋葉原の三栄電波でこのリレーを買ってきました。
ご覧の通り、大きさは全く同じです。
で、買ってきてからデータシートを見て気づいたのですが……
これ、接点が銀合金だ!
銀合金接点のリレーは導電率が高く大電流の開閉に適していますが、接点の表面が酸化しやすいです。開閉時のアークで酸化膜を除去するような使い方をするものだと思います。
スピーカー用のリレーはほぼ電流が流れない状態で開閉するものであり、接点に酸化膜ができても除去できませんから銀合金接点は不適です。交換してもそう遠くないうちに不良になってしまうかもしれません。
というわけで、これはNGです。
といっても、同じサイズで金接点のリレーがなかなか見つかりません。どうしようかと思いながら基板を見ると…
なんと、ひとまわり小さいリレーも付けられるようになっているではありませんか!
上の画像中の赤いマルがもともと付いていたリレーのランド、青いマルが小さいリレー用に設けられたランドです。
希望が見えたので、早速秋葉原に行って金クラッド接点のリレーを買ってきました。秋月電子で扱っているALA2F24という音響機器用リレーです。
右がALA2F24です。明らかに小さいですね。
このリレーは接点容量が3Aと元のリレー(7A)の半分以下ですが、まあこの差が普通の使用で問題になることはないでしょう。
このALA2F24というリレー、幅は上の基板画像の青マルにぴったりなのですが長さが少し足りず、2本のコイル端子が基板にささりません。リレーのリードフォーミングでも解決不能な長さだったので、足を無理やりちょっと延長してやりました。
基板に短い導線を付けておき…
バッチリですね。
残念ながら最初に買ってきたリレーは無駄になってしまいましたが、金クラッド接点のリレーを使うことができて安心です。
おまけ…古いリレーで遊んでみました。
接点が劣化したリレーの活用法。— JO4EFC/1 (@jo4efc) February 26, 2018
電動メモホルダー pic.twitter.com/GGvwtQLuCa
次回はいよいよ調整、そして音出しです!
※工作は自己責任でおこなってください。本記事を参考にしたことにより発生した不利益・損失について、筆者は一切の責任を負いません。
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