2018年3月1日木曜日

SANSUI AU-α707L Extraのメンテナンス (4) 調整&完成!

前回までで部品の交換は終わりです。
今回は、(2)の記事で交換した半固定抵抗を調整して仕上げを行います。

まず電源を入れると…おっとプロテクトが解除されません。
まあ調整前ですし、異常発熱などは無いので問題ありません。プロテクト回路は正常なんだな~という程度に考えておき、慌てず手順通りに調整を行いましょう。
詳しい手順(どの半固定抵抗を回すか、等)はあえて省略した部分もあります。詳細はサービスマニュアルをご覧ください。

最初に、出力HOT-GND間の電位差を±50mV以下に調整します。
これが非常に難しいです。何しろドリフトがすごくて、何もしなくても±20mVくらいはホイホイと動いてしまう上、半固定抵抗の動きに対しても電圧が非常にシビアに反応します。半固定抵抗が回っているかどうか分からないレベルでの調整を強いられましたが、なんとか合わせました。正直、ここは多少適当でも大丈夫だと思います。

次に出力オフセット(HOT-COLD間)を調整します。ここは重要です。
シビアなのは先ほどの調整と同じですが、ドリフトはほとんどありませんからだいぶマシです。±5mV以内に合わせることができました。

最後にバイアス電流の調整です。出力のエミッタ抵抗両端の電圧が規定に収まるように調整します。
この調整を行うためにはしっかりアンプを予熱しておく必要がありますが、その条件がなかなかハードです。20kHzの正弦波を入力し、8Ω負荷に対して35Wを5分間出力しろというのです。ご老体に35W連続出力という無理はさせたくありませんし、そもそもそんな大電力に耐えられる抵抗は持っていません。
試しに10Ωのセメント抵抗を負荷として1kHzの正弦波で1W程度をしばらく出力させていたら良い具合に暖まって定常状態に達したと思われたので、調整を行いました。この調整は最も簡単でした。

ここまで終わった後、再度出力のDCオフセットを確認しておきます。今回は問題なかったのでこれにて終了です。いつのまにかプロテクトも解除されていました。


上の写真は調整中の様子です。こんなに基板を引っ張り出さなくてもできますが…


カバーを閉める前に、記念写真を1枚。
最初の記事に載せたメンテ前の写真と比べてみてください。


ということで、同時代のCDプレーヤーであるマランツCD-80と組み合わせて試聴してみました。アンプはPOWER AMP DIRECT入力を使っています。スピーカーだけは新しく、B&W CM5S2です。
うーん、最近の機器でこういう音を出すものはあるのでしょうか?
私のメイン機器が「きれいな音」とすれば、このセットは「楽しい音」です。なかなか聞かせてくれますが、常用すると飽きそうな気もします。

上流をOlasonic NANO-D1にかえて再度聞いてみると、クセはかなり薄れました。トゲトゲしい部分が無く落ち着いて聞ける音ですが、だらけているようには感じません。しっかりと密度のある音を楽しめます。
しばらくすると交換したコンデンサが馴染んできたのか、ますます堂々とした鳴り方になってきました。沈む低音も気持ち良いです。
やはり、自分で手をかけた機器は最高ですね!

さて、スピーカーが1組しかないのにオーディオセットが2系統できてしまったわけですが…どうしましょう。


※工作は自己責任でおこなってください。本記事を参考にしたことにより発生した不利益・損失について、筆者は一切の責任を負いません。

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